疾患
咽喉頭違和感症
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・器質的な原因が指摘できない咽喉頭の違和感
・症例の9割程度で胃食道逆流の関与が示唆されているが、PPIの奏功率は50%程度
・以下、文献1を改編

① 頸部、消化器、頸部の器質的疾患の否定
② 上部消化管内視鏡で逆流性食道炎の可能性を検討し、あればPPIを試みる
③ PPIが無効であれば抗アレルギー剤と吸入ステロイドを試みる
④ それでも奏功しなければ心療内科、精神科などへの紹介を検討する


【治療】
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・SSRIが基本となる
・不安、焦燥が強ければ抗不安薬
・妄想に近い例ではルーラン(8〜24mg)が有効
・認知行動療法が行われる例もある
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参考文献)
1. 宇野光祐 他「喉頭専門外来を受診した咽喉頭異常感症例の検討―胃食道逆流が関連した症例を中心に―」日耳鼻119: 1338―1396 2016
2. 溝上大輔 他「咽喉頭異常感に対する問診表Fスケールの有用性の検討」喉頭 18:141~145, 2006
3. 榎戸芙佐子 他「咽喉頭異常感症」 永田勝太郎 編集 「心身症の診断と治療」p. 156-162 2011 診断と治療社